角間温泉は北信五岳を眺める山あいの静かな場所で、かつての場治場の雰囲気を今も色濃く残す温泉街です。時間の流れが止まっている様な角間のひなびた温泉地は、昔なつかしい心温まる素朴な温泉情緒が楽しめます。
開湯は古く560年前、室町時代の文明年間(1469〜1487)に蓮如上人が温泉を発見。 その案内に当たった小林甚佐衛門が浴場を設けたのが始まりと伝えられています。 江戸時代は松代藩の宿として利用された歴史もあります。
近代に入ると日本画家の横山大観がアトリエを設けたり、小説家の吉川英治は「萬華地獄」の執筆のために長逗留、林芙美子が滞在して執筆活動をするなど、文化人ゆかりの温泉地でありました。
ここにいると30〜40年前にタイムスリップして、自分も往年の文化人になったような錯覚に陥ってしまうことでしょう。